■Betta aurigansとCryptocoryne diderici

この特に珍しい種類のべタの自然写真が撮影されたのはおそらく世界で初めてだろう。
ナトゥナ南部、Binjaiの森にて・・

■海沿い

ナトゥナは海沿いにしか道が無いため、ほとんどが河口である。右の写真は中央の部分にびっしりとクリプトコリネ・キリアータの群生が広がっている。

↓おなじみボタンウキクサですね。デザイン性のある植物です。

→こんな道をカメラとコンパスと地図を持って一日10時間歩行。健康には良いんですが・・
もちろん水は持っているのですが、炎天下の道を歩くと消費も早いので、ネペンテスの壷にたまっている水を飲む事もあります。若いピッチャーの水はちょっと粘性がありますが、冷たいので飲めますし、胃薬にもなります。↓の写真の左側の壷が飲料用です。。。

ナトゥナ島の植物を探して・・

今回はナトゥナ第一回目ということで、島の北部、中央部、南部、海、山間部、ラナイ山などを10日かけて回り大まかなネイチャーリサーチを行った。
まず、この島は樹木や植物体の特徴から南カリマンタンに似ているという印象を持つ。
島の環境は特殊で強風により低地でも中高山のような特殊な風景が広がる。海岸のすぐ横にネペンテスの群生やドロセラなどの食虫植物が見られ、時々雨水の溜まった水溜りには見事なミリオフラムの群生が見られる。雨に削られた大地には大理石の岩盤が広がり、そこに流れるブラックウォーターにはウトリクラリア・ビフィダや名も知れぬミミカキグサの一種が見られる。生物はカエルやオタマジャクシが多いが魚は少ない。また、その大理石のむき出しになった荒地にナトゥナ産のドワーフホシクサが見られる。この島ではホシクサを見ることは稀でこの栄養分の少ない環境で小型化しているものと思われる。

写真はナトゥナ北部で撮影されたもの

■ナトゥナ中央部

山間部は山焼きが絶えず行われており、焼け焦げた臭いは島のどこにいても漂ってくる。山間部はその影響から鬱蒼と茂るジャングルではなく、ポツリポツリと林が広がっている状況だが、トレッキングをしているとさまざまな蝶が道を横切る。またクワガタが好むサゴの木が多いため、雨季には甲虫が多く発するようだ。

→ 山の奥から湧き出る清水にはバークラヤモトレイ、名も知れぬ美しい有茎が姿を見せてくれた。この島に淡水性の水草があるのは珍しいためこの貴重な有茎植物を少数サンプリング。
↓またこの水草の生育する湧水には魚も多く見られ、バルブの一種やラスボラ・バングラネンシスなど数多くの興味深い魚が泳いでいる。しかしながらトレッキングで訪れているため一眼対応の水中撮影用機材を運べず、次回島を訪れたときはもっと時間を取ってこの川を調査したいと思っています。下記の撮影はμ770にて・・ 

■ナトゥナ南部

ラナイ山の麓には樹海が広がっており、低地性の樹木の森は湿度が高く、熱帯性植物が広がっている。カニクイザルの一種やカラフルなリザードなどのの生き物もみられとてもにぎやかな環境である。
この写真はBinjaiの森のものだが、この場所には特に生物層も豊かで一日いても飽きない・・というか3日通いました・・。
この豊かな水の源流を調査するためにラナイ山も登らねば!(発想が無茶苦茶)

かなり渋い色のBetta aurigansです。

↓橋が壊れてるんで、歩きじゃないと渡れないみたいです。
大刀を片手に進路を作りながらCumegaの森の中に入っていくと窪地にブラックウォーターの酸性水が溜まっており、そこにクリプトコリネの群落が見られた。この島には川らしい川は少なく、クリプトコリネも他とはちょっと違った場所に生育している。その代表がこの森の奥の池である。
また、水が溜まっているため水が大変黒く、タンニンの影響からコーヒーのような感じで透明度が大変低い。また、この場所はカメラ撮影が困難なほど暗く、クリプトコリネはこのような非常に暗い環境でも群落を作るものなのかと感心させられる。しかし、葉を肉厚にし、裏を黒紫や黒赤くすることにより少しでも光合成の効率を高めている形状も大変興味深い。しかしながら花を形成する必須要素の光量が欠けるため、光合成が不利なこの環境では花を形成しにくい。

次回は雨季に再調査をしたいと思っています。クリプトの生態を語るにはオールシーズンを見ないと正確な情報を取得できないと思います。
以下準備中。近日更新します
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