■ベトナムは高温多雨な熱帯モンスーン気候に属しているが、その縦長の国土から同じ時期でも地域によって大きく機構が異なる。
北部では温帯モンスーン気候、南部は熱帯気候とその同国内での環境の変化から、国内には様々なホシクサが生育する要素だと考えられる。
また、 稲作が盛んであるためホシクサに適している環境整備が整ってはいるものの、無計画な水の使用により土地は荒れており自然環境は決してよいとは言い難い。

そのような中でも風土に適応したホシクサたちは様々な場所で私たちにその姿を見せてくれる。ここでは魅力的なベトナムのホシクサを紹介したいと思います。


■Eriocauraceae sp BaNa バナスタープランツ

BaNaで発見された面白いホシクサ。
現地では比較的水上を好む傾向にあり、山から引かれた用水路の一画のみに群生を作り、同じ水田でも逆側には生育していないという限られた場所に生育している。
下の写真は現地で水中育成していた株。

■Eriocaulon sp ThachTru

ThachTruで確認された針葉型のホシクサ。
稲刈りが終了した日当たりのよい休耕田に群落を作っていた。
中には種から発芽したばかりの小さい株もあり、この休耕田はホシクサに適した土地であるのだと考えられる。
■Eriocaulon sp Phu Yen

PhuYenで確認された針葉型の小型ホシクサ。
雨季には休眠しているが、乾期になると川の周辺で一斉に展開する。
水中傾向も強く、乾季のPhuYen川では至る所にホシクサを確認することができる。
■Eriocaulon sp Ia Mo Nong

IaMoNong湖に生育している繊細な針葉を持つ種類で乾季のイアンノンで見ることができる。
湖でもあまり数は多くないホシクサで、かなり難易度が高い種類のようだ。
■Eriocaulon sp An Loi

An Loiの山奥の山岳民集落の近くでで確認されたホシクサ。
山岳種でトレッキングをしなければ見られない種類。
■Eriocaulon sp Xa Lay

XaLayで確認された針葉型のホシクサ。
水田に水中群落を作っており、長い葉が美しい種類。
輸送に極端に弱い。
■Eriocaulon sp Xa Lay

XaLayで確認された広葉の小型ホシクサ。
現地では水中群落も多く、まるでブリクサショートリーフのような雰囲気を持つホシクサ。
■Eriocaulon sp Kontum

Kontumで確認された広葉で葉が硬いホシクサ。
■Eriocaulon sp H'ra

H'raで確認された広葉ホシクサ。
■Eriocaulon sp Phuoc Son

比較的涼しいPhuocSonの山間の村で確認されたホシクサ。写真をご覧いただければわかるように水田一面をびっしりホシクサが育成しており、群落がとても美しかった。
一般の広葉の種類より大型になるのが特徴。
■Eriocaulon sp Dac So Mei

DacSoMeiの砂丘の湧水で確認された葉が非常に堅く、多肉植物のような形状を持ったホシクサ。
■Eriocaulon sp Dac Doa

Dac Doa地方に自生している針葉型の小型ホシクサ。
コンパクトだが、かなり存在感のある草体に成長するようで観賞価値が高い。
■Eriocaulon sp H'ra

H'raで確認された針葉型の小型ホシクサ。
この種類のホシクサは極端に数が少ない。
■Eriocaulon sp Anson River

アンソン川で確認された針葉型のホシクサ。
乾期で水の減った河原に展開する。
■Eriocaulon sp Anson River

アンソン川で確認された広葉のホシクサ。
乾期で水の減った河原に展開するが、数は少ない。
■Eriocauraceae sp

ベトナム中部で見られるマットグロッソスタープランつのようなホシクサの一種。
主にイアンノン地方で見られる。
■Eriocauraceae sp

主に水田などで見られる小型のケヤリソウ。とても小さい草体は可愛らしく魅力的な水草でもある。
inserted by FC2 system