ピンウールィンはミャンマー中部の高原地帯に位置するミャンマーの避暑地で、花の町としても有名な風光明美な土地ある。
この町の気候は日本の信州を思わせるような快適な涼しさに包まれ、蘭の生育環境にとても適しているのだと思われる。
今回ピンウールィンに訪れたのは、パフィオペディルム・ベラチュラムの花期であることや、ミャンマー高原地帯の生態系を調べてみたいという理由であるが、何より暖かいシャン族の人々とのふれあいや、観光地としても名高いピンウールィン滞在はとても楽しめるものであった。
朝はこの森は霧に包まれ日が昇ると霧は消える。この朝の風景はとても幻想的でまるで中国の山水画を見ているような印象を感じる。
この湿潤な環境が野生ランを多く育む森を形成する要素となり、多くの着生植物を見ることが出来ると言えよう。
木の上では野生の猿が何かの実を食べており、赤ちゃんを抱いたメスの姿も見られた。
Dendrobium suavissimum デンドロビウム・スワビシマム
ピンウールィン近郊で時折見かけるデンドロビウムが本種。ジャングルの中に金の鈴のような美しい花を咲かせている。
ピンウールィンは過ごしやすい気候と多様な生物相を持つとても興味深い場所であり、中部ミャンマーの調査拠点としても有意義のある場所である。
皆様もぜひミャンマー観光の際には花の都メイミョー、ピンウールィンを訪れてみてはいかがでしょうか? きっと様々な発見があなたを待っていることでしょう。