湖で一番水のきれいな場所は川へとつながる北部で、ウやサギ、そしてペリカンなどの水鳥の楽園が広がっている。そして水生植物はバリスネリア、ヒルムシロ、ヒシ、オニバス、サルビニア、ラガロシフォン、マツモを中心に湿性植物の種類も非常に多い。

また、この湖はトンボの数も非常に多く、ウチワヤンマの大軍が湖上で非常に激しいテリトリー争いをしていた。

魚は Rasbora daniconius ラージグラス、淡水フグ、コイ科の魚、淡水サヨリ、スネークヘッド、ウナギ、グラミーの一種などを見ることができる。

 

船は空と同化した青い湖の上を走る。湖面に反射した青の風景や雲はまるで自分が空を飛んでいるかのような錯覚を感じさせ、とても荘厳で爽快だ。
岸辺の水草の群落には数々の水鳥たちが群れをなし、湖上にはヤンマの一種であるトンボがテリトリーを守るために飛び交っている。トンボたちはまるで空の住人のよう

村からボートを飛ばせば段々と水の透明度が増し、1時間ほど進んだところで水中写真の撮影をすることになった。

インドージー湖は人里離れた山間にある湖で、魚がとても豊富に生育している。何と言っても密度が濃く、水草の中からさまざまな魚が飛び出してくる。

上記の写真はバリスネリアの群落を上から見たところで、右の写真がその水中の風景だ。Rasbora daniconiusやPuntiusの一種が縦横無尽に泳ぎ回っている。
■Rasbora daniconius ラスボラ・ダニコニウス

インドージーのコモン種でもあるラスボラ・ダニコリウスは体調約6〜9pで太陽光にあたるとグリーンのラインが煌めく魚である。
主に上層を泳いでいるため湖を上から覗くと可愛らしい沢山のラスボラ・ダニコニウスの群れを確認することができる。
ヴァリスネリアの陰にキラキラとラメがかったエビの撮影をしていたら、どこからともなく淡水フグが現れエビを捕食してしまった。
ニンゲンがエビを探している分かった彼は、私の後にぴったりとくっつきエビを探すのを手伝わしたひょうきんなキャラクターである。

サイズは10p前後でのんびりと泳いでいる。
ぼってっとした体に黒い体色をしたのはグラミーの一種。すぐ水草の陰に隠れてしまうので、あまりじっくりと観察することはできなかった。
インドージー湖に多く生育する Puntiusの一種。
サイズは3〜5pとそんなに大きくはないが、群れを作って生活している。
模様がちょっとバンブルビーに似ている可愛い魚。
インドージーに生育する淡水サヨリ。写真の魚は15p前後と比較的大型でかなり速いスピードで泳いでいる。
本種は北インドージーに多く生息しており、群れを作って生活しているようだ。

酸素の湖

この場所は太陽光直下にあるためヴァリスネリアの一種が一斉に光合成をして酸素を水中にはなっているため、まるで空気のカーテンのようにあちらこちらから泡が出ている。
なんともミステリアスで神秘的な光景が広がっている

湖中には写真のラガロシフォンの一種、バリスネリアの一種、アポノゲトンやマツモなど様々な水生植物が水中群落を形成している。
その水草の中には様々な魚類が生活しており、その密度は非常に高い。
■Aponogeton lakhonensis

ウリカワヒルムシロに近い種類で、水中葉がレースのように葉脈が浮き出ているところが美しい
インドージー湖底に生育している淡水エビ。まるでアマモ場にいるエビのよう
■Chanda ranga グラスフィッシュ

インドージーで時々姿を見ることができるのが、チャンダ・ランガ。日本で見かけるラージグラスとは別種のグラスフィッシュでとても透明感のある体は太陽の光で存在が強調されとても興味深い。
ミャンマー、インレー湖にも同種が生育している。
インドージ湖上の寺院を湖側から見た風景。この寺院には船着き場もあるので湖側から巡礼することも可能で、水中写真撮影で疲れた私を快く迎え入れ、お茶を頂いてしまいました。
とても敬虔な仏教徒であるミャンマーの温かいもてなしを受けた一日でした。
まるで水族館にいるような風景がインドージー湖中では繰り広げられており、とても興味深い
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